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焙煎研究ノート
研究LOT:2026/07/17-01
マンデリンらしい重厚感を狙った深煎り
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今回の焙煎を30秒で
マンデリンらしい重厚感を狙った深煎り
実飲評価を準備中
前回2026/07/04-02は、FC前まで火力を維持したこととFC直後から排気4.0へ上げたことが、甘さ、コク、ロースト臭軽減につながった可能性が高い成功ロットだった。今回はその基準と比較すると、投入温度は163.2℃から164.8℃へ上昇したが、TPは76.6℃から72.9℃へ低下し、DEは5:14から5:44へ30秒遅れた。TPの絶対値だけでは熱量を評価できず、重要なのはその後FCまでの熱履歴である。今回はFC前にガスを段階的に絞った結果、FC到達が9:04となり、前回よりFC前半の進行がやや穏やかになった。Cは4:04と前回4:22より18秒短いが、SC後1:10まで進め、DROP228.0℃、重量減少18.0%、Agtron豆40.6、粉40.3に到達している。Agtron差-0.3は表面と粉砕後の色差が非常に小さいことを示す補助材料となる。前回実飲評価が非常に良かったことを踏まえると、今回の最大の検証点は、FC後の減火を強めながらCを18秒短縮した変化が、甘さとコクを維持できたかどうかである。
最優先は今回と2026/07/04-02の実飲比較。前回のC4:22を基準として固定したい方針を踏まえ、今回C4:04で味の厚みや甘さが低下していれば次回はFC後の減火方法を維持しつつCのみ4:20前後へ戻す。反対に今回も同等以上なら、C時間そのものよりFC後の熱量とSC後時間が品質を左右している可能性を検証する。Agtronは今回の豆40.6、粉40.3を深煎り基準候補として継続測定する。
数字で見る今回の焙煎
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仕上がりの深さを表します。
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焙煎色を数値化したもの。粉の実測値がある場合は粉を優先し、一般に数字が小さいほど深煎り寄りです。
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焙煎前からどれくらい重量が減ったかを表します。
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1ハゼ開始から焙煎終了までが全体の何%かを表します。数値だけで良否は判断しません。
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投入からDROP(豆を排出して焙煎を終える)までの時間です。
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実飲などの評価が入力されたロットのみ表示します。

このグラフの見方
横軸は時間、縦軸は温度です。BTは豆の温度、ETは焙煎機内の温度、RoRは温度上昇の勢い、FCは1ハゼ開始を表します。
全部を理解する必要はありません。最初は、豆の温度がどう上がり、1ハゼ後にどれくらい時間をかけて仕上げたかを見るだけでも十分です。
この焙煎について
2ハゼ後までじっくり発展させた深煎り設計。Agtron実測では豆40.6、粉40.3。マンデリンらしい厚みと深いコクを狙った焙煎。実際の味わいは試飲後に確定する。
基本データ
焙煎色|Agtron
豆の表面色と粉砕後の色を数値で記録し、焙煎プロファイル・重量減少率・実飲結果とあわせて検証します。
豆と粉の差は、豆の表面と内部の色の違いを見る研究上の補助指標です。差が小さいことだけで均一性や品質を断定しません。Agtron値も単独で品質を判定するものではありません。
焙煎指標|Roast Indicators
上段は一般的な目安、各カード下段は雲仙麓珈琲で同じ豆を焙煎した過去記録です。どちらも品質の合否判定ではなく、今回値の位置を理解するための比較表示です。
一般的な目安
Full City付近の深い色調です。
値が大きいほど浅く、小さいほど深い色調です。粉の実測値がある場合は粉を主要マーカーにしています。
8段階の代表値とおおよその位置関係
伝統的な呼称と雲仙麓珈琲の商品分類は同一ではなく、おおよその位置関係です。
雲仙麓珈琲の記録
比較できる過去データがまだ少ないため、平均値は表示していません。(有効データ n=2)
一般的な目安
一般的には中深〜深煎りで見られやすい重量減少域です。
範囲は重なります。生豆水分・密度・精製・焙煎機・投入量・時間でも変わる一般的な参考表示です。
雲仙麓珈琲の記録
一般的な目安
20〜25%の代表的参考帯より長めです。記録上は深煎り設計のため、他の指標と合わせて読みます。
20〜25%は広く知られる参考帯ですが、焙煎度・総時間・豆・焙煎機により適切な値は変わります。
雲仙麓珈琲の記録
一般的な目安
Ratioだけでなく、総焙煎時間・DROP・Agtron・重量減少率・実飲と合わせて読みます。
総焙煎時間13:08のうち、1ハゼ後を4:04使いました。 全体の31%です。
雲仙麓珈琲の記録
数字から見る今回の焙煎
各指標の数値上の位置を並べたものです。美味しさや成功を判定するものではなく、最終判断には実飲評価を用います。
基準値について
Agtron:SCA等で参照される焙煎色の代表値をもとに、サイト内で位置関係を理解するための参考帯として表示しています。呼称や境界はロースター等によって異なります。
重量減少率:浅煎り約12〜14%、中煎り約13〜16%、中深煎り約15〜18%、深煎り約17〜22%以上という重なりのある一般的参考範囲です。
Development Ratio:20〜25%は広く知られる代表的参考帯ですが、焙煎度・総時間・豆・焙煎機により適切な値は変わります。
温度・時間
ABC焙煎メモ
雲仙麓珈琲では、焙煎をA・B・Cの3区間で記録しています。Aは「投入〜DE」、Bは「DE〜FC開始」、Cは「FC開始〜DROP」です。FC終了やSC開始も補助指標として記録し、Cフェーズ内の熱の入り方を検証します。
焙煎は大きく3つの工程で考えています
ABC重点
高評価だった前回ロットを基準としたFC前熱量、FC後減火、C時間の比較検証
A|熱を入れる土台づくり
投入〜DE温度目安:164.8℃ → 149.9℃
目的:水分を抜きながら、豆の内部まで熱を入れる
十分な内部昇温を確保し、マンデリンの厚みを形成する土台を作る
B|甘さと香ばしさの骨格づくり
DE〜FC開始温度目安:149.9℃ → 193.5℃
目的:メイラード反応で甘さと香ばしさを形成する区間
FC前まで必要な熱量を残しながらメイラード反応を進め、甘さとコクを形成する
C|味わいの仕上げ
FC開始〜DROP温度目安:193.5℃ → 228.0℃
目的:酸味・甘味・苦味・余韻を最終調整する区間
FC後の火力を抑えながらSC後まで進行させ、過度なロースト感を抑えつつ深煎りの厚みを形成する
今回の狙い
前回確認できた甘さと重厚なコク、ロースト臭のないクリーンな深煎りを維持しながら、FC後の熱量を抑えて終盤のRoRを改善する
ABC結果
今回はA43.7%、B25.4%、C31.0%。前回高評価ロットのA39.5%、B27.5%、C33.0%と比較すると、Aが4.2ポイント増加し、Bが2.1ポイント、Cが2.0ポイント減少した。時間配分は明確にA寄りへ変化している。Agtronは豆40.6、粉40.3、重量減少18.0%で深煎りとして十分な色進行を確認できるが、前回のAgtron実測値がないため色の直接比較はできない。今回の味の成否を判断する最大のポイントは、A延長とC短縮が前回の甘さとコクにどう作用したかである。
次回仮説
前回の個人的な所感である「1ハゼ前に火力を維持した点が大きい」「1ハゼ直後から排気4.0へ上げたことでロースト臭を軽減できた可能性がある」という仮説を基準とする。次回はFC前の熱量維持とFC直後の排気4.0を残し、FC後のみ早めに減火する方向を検証する。ただしC4:22は固定候補であるため、火力を下げてもC時間を短縮しない設計が最優先の検証課題。
環境
RoR分析
FCまでは大局的に右肩下がり。FC開始後に明確なRoRクラッシュがあり、その後FC後半から回復。SC前にRoRが持ち上がるフリック傾向を確認し、SC後は再び低下している。前回2026/07/04-02と比較するとFC前の熱量を早めに絞った影響でFC到達が12秒遅く、Aが30秒長くなった一方、Bは短縮した。Agtron豆40.6、粉40.3という濃い焙煎色には、SC後1:10、228.0℃DROP、重量減少18.0%という終盤設計が整合する。ただしAgtron値のみから内部の火通りや品質は断定できず、実飲確認が必要。
焙煎メモ
火力メモ
ガス5.0開始。DE後に4.0、以降3.5、3.0、2.5へ段階的に減火。FC後は2.0、1.5、1.0へ減火。各変更時刻は画像上から推定。前回2026/07/04-02よりFC前の減火が進んだ状態でFCへ入っている。
排気メモ
排気2.0を基本とし、FC開始付近で4.0へ増加。SC直前付近で4.5へ増加。変更時刻は画像上から一部推定。
異常・気づき
500g投入、410g仕上がり、重量減少率18.0%。DE5:44、FC9:04、SC11:58、DROP13:08。前回基準候補の2026/07/04-02と比較すると、Aは5:14から5:44へ30秒延長、Bは3:38から3:20へ18秒短縮、Cは4:22から4:04へ18秒短縮した。DROP温度は228.0℃で前回228.7℃と近い。Agtron中央値は豆40.6、粉40.3で差は-0.3と非常に小さく、表面色と粉砕後の色が近い結果となった。
総評
総評コメント
前回2026/07/04-02は、FC前まで火力を維持したこととFC直後から排気4.0へ上げたことが、甘さ、コク、ロースト臭軽減につながった可能性が高い成功ロットだった。今回はその基準と比較すると、投入温度は163.2℃から164.8℃へ上昇したが、TPは76.6℃から72.9℃へ低下し、DEは5:14から5:44へ30秒遅れた。TPの絶対値だけでは熱量を評価できず、重要なのはその後FCまでの熱履歴である。今回はFC前にガスを段階的に絞った結果、FC到達が9:04となり、前回よりFC前半の進行がやや穏やかになった。Cは4:04と前回4:22より18秒短いが、SC後1:10まで進め、DROP228.0℃、重量減少18.0%、Agtron豆40.6、粉40.3に到達している。Agtron差-0.3は表面と粉砕後の色差が非常に小さいことを示す補助材料となる。前回実飲評価が非常に良かったことを踏まえると、今回の最大の検証点は、FC後の減火を強めながらCを18秒短縮した変化が、甘さとコクを維持できたかどうかである。
次回改善
最優先は今回と2026/07/04-02の実飲比較。前回のC4:22を基準として固定したい方針を踏まえ、今回C4:04で味の厚みや甘さが低下していれば次回はFC後の減火方法を維持しつつCのみ4:20前後へ戻す。反対に今回も同等以上なら、C時間そのものよりFC後の熱量とSC後時間が品質を左右している可能性を検証する。Agtronは今回の豆40.6、粉40.3を深煎り基準候補として継続測定する。