UNZEN ROAST LOG
焙煎研究ノート
研究LOT:2026/07/04-02
親豆:761
黒糖のような甘さと重厚なコク

この焙煎について
ダークチョコレートや黒糖を思わせる甘苦さ。マンデリンらしい重厚なコクと長い余韻を楽しめる深煎りコーヒー。
基本データ
温度・時間
ABC焙煎メモ
雲仙麓珈琲では、焙煎をA・B・Cの3区間で記録しています。Aは「投入〜DE」、Bは「DE〜FC開始」、Cは「FC開始〜DROP」です。FC終了やSC開始も補助指標として記録し、Cフェーズ内の熱の入り方を検証します。
ABC重点
深煎りマンデリンにおけるFC前熱履歴と甘さ形成の関係
A|熱を入れる土台づくり
投入〜DE温度目安:163.2℃ → 149.9℃
目的:水分を抜きながら、豆の内部まで熱を入れる
十分な乾燥と内部昇温により焙煎の土台を作る
B|甘さと香ばしさの骨格づくり
DE〜FC開始温度目安:149.9℃ → 193.4℃
目的:メイラード反応で甘さと香ばしさを形成する区間
糖化反応を進め甘さとボディを形成する
C|味わいの仕上げ
FC開始〜DROP温度目安:193.4℃ → 228.7℃
目的:酸味・甘味・苦味・余韻を最終調整する区間
深煎りらしいコクと余韻を形成する
今回の狙い
Cフェーズを十分確保しながらマンデリンらしいコクと甘苦さを最大化する
ABC結果
A39.5%、B27.5%、C33.0%は深煎りマンデリンとして非常に良好な構成。前回ロットと比較して最も大きな違いはFC前までの熱履歴。ABC比率の差よりも、1ハゼ前の火力維持による内部熱量の充実が品質向上に寄与した可能性が高い。
次回仮説
AとBは現状維持。Cは4:22で固定候補。次回はFC開始後の減火タイミングのみを変更し、甘さとコクを維持したままRoR安定化を検証する。
環境
カッピング評価
実飲コメント
ダークチョコレート、黒糖、カカオ、スパイス。マンデリンらしい重厚なコク。甘さと苦味のバランスが良く、ロースト臭を感じないクリーンな深煎り。長い余韻が続く。
RoR分析
全体として右肩下がり基調。FC開始直後にクラッシュは見られるが、実飲ではネガティブ要素として現れていない。FC前までのBT推移は前回ロットより高めに推移し、特にDEからFCまでの熱履歴が豊富。SC前後に軽度フリックはあるが、甘さやコクを損なうレベルではなかった。FC直後から排気4.0へ変更したことで煙滞留が減少し、ロースト臭軽減に寄与した可能性が高い。
焙煎メモ
火力メモ
ガス5.0開始。5:14で4.0。6:40前後で3.5。7:20前後で3.0。10:30前後で2.5。12:00前後で2.0。12:45前後で1.0。
排気メモ
排気2.0開始。FC開始時に4.0へ変更。SC開始前後で4.5へ変更。
異常・気づき
DE149.9℃を5:14で通過。FC開始193.4℃。FC継続1:46。SC開始220.7℃。SC開始後1:02継続し228.7℃でDROP。減少率18.0%。実飲では豆の状態から甘い香りが確認でき、カップでも甘さとコクが明瞭。ロースト臭は感じられず商品化レベルの評価。
総評
総評コメント
前回ロットとの比較検証ではABC比率はほぼ同等であったが、FC前までの熱履歴に差が見られた。特に1ハゼ前の火力維持によりBTが高めに推移し、内部まで十分な熱が入った可能性が高い。実飲では甘さ、コク、香りの明瞭な向上が確認され、本ロットを現時点のマンデリン深煎り基準プロファイル候補と評価する。
次回改善
Cフェーズ4:22は完成度が高く固定候補とする。次回はFC開始後の減火タイミングのみ検証し、甘さとコクを維持したままRoRをさらに滑らかにできるか確認する。FC直後から排気4.0へ変更する運用は継続検証する。