UNZEN ROAST LOG
焙煎研究ノート
研究LOT:2026/07/17-01
親豆:733
2ハゼ開始直後で仕上げた、コクを狙う深めのサントス

この焙煎について
12分32秒で焙煎し、2ハゼ開始から22秒で仕上げた深めのプロファイル。CoffMeter A1実測中央値は豆49.0、粉47.9。しっかりしたコクを狙いながら、2ハゼ後を長く引っ張り過ぎない設計として検証を進める
【研究ノート用】
今回の焙煎全体評価
基本データ
焙煎色|Agtron
豆の表面色と粉砕後の色を数値で記録し、焙煎プロファイル・重量減少率・実飲結果とあわせて検証します。
Agtron値は焙煎色の客観的な記録として使用し、単独で品質や内部の火通りを判定するものではありません。
温度・時間
ABC焙煎メモ
雲仙麓珈琲では、焙煎をA・B・Cの3区間で記録しています。Aは「投入〜DE」、Bは「DE〜FC開始」、Cは「FC開始〜DROP」です。FC終了やSC開始も補助指標として記録し、Cフェーズ内の熱の入り方を検証します。
ABC重点
Cフェーズ28.5%とSC後22秒という比較的コンパクトな深煎り進行が、Agtron49.0、47.9および実飲品質にどう反映されるかを検証する
A|熱を入れる土台づくり
投入〜DE温度目安:187.8℃ → 150.2℃
目的:水分を抜きながら、豆の内部まで熱を入れる
187.8℃の比較的高い投入からTP82.8℃を経て、DE150.2℃まで5:12かける。序盤の熱量を確保しながらAを全体の約4割にまとめる構成
B|甘さと香ばしさの骨格づくり
DE〜FC開始温度目安:150.2℃ → 197.1℃
目的:メイラード反応で甘さと香ばしさを形成する区間
DEからFCまで3:46。段階的な減火を続けながら197.1℃でFCへ接続し、過度に長いBを避ける構成
C|味わいの仕上げ
FC開始〜DROP温度目安:197.1℃ → 224.3℃
目的:酸味・甘味・苦味・余韻を最終調整する区間
FCから3:34、28.5%。FC終了後も熱量を残してSCまで進め、SC開始後22秒でDROPすることで深煎り感を確保しながら終盤の過剰進行を避ける構成
今回の狙い
Aを5:12で確保して水分抜きと初期加熱を行い、Bを3:46でFCへ接続、Cを3:34確保しながらSC開始直後で終了することで、深い焙煎度と過度なSC後進行の回避を両立する設計
ABC結果
A 5:12、41.5%、B 3:46、30.1%、C 3:34、28.5%。Aが最も長く、BとCが比較的近いバランス。SC後22秒で224.3℃DROPし、重量減少率17.1%、豆Agtron49.0、粉47.9に到達した。Cは十分に長いが前回誤評価したプロファイルほど過大ではなく、深煎り設計としてまとまりが良い。主な改善点はFC直後のRoRクラッシュと短いリバウンド
次回仮説
AとBの時間配分およびSC後22秒前後の終点は一旦維持し、FC開始前後の熱量変化だけを滑らかにする。Agtronと重量減少率が同程度に再現し、実飲で甘さとクリーンさが向上すれば、FC周辺のRoR安定化が品質向上につながった可能性を検証できる
環境
カッピング評価
実飲コメント
実飲コメント未入力。プロファイル上はサントスらしいナッツ、カカオ系の方向に加え、重量減少率17.1%とSC後22秒の進行から苦味とボディが強まりやすいと予測する。ただし甘さ、クリーンさ、ロースト感の程度は実飲確認が必要
RoR分析
豆温RoRは全体として明確な右肩下がり傾向。AからB前半は比較的滑らかに低下する。FC開始8:58直後には一度クラッシュ傾向が見られ、その後9分20秒前後から短いリバウンドがあり、FC中盤に小さなフリック状の挙動を形成している。その後は再び下降し、FC終了以降からSCまでは比較的安定して低下。SC開始付近でも大きな再上昇はなく、低いRoRを保って22秒後にDROPしている。FC直後のクラッシュとリバウンドは改善余地があるが、終盤まで熱量を失い切らずSCへ接続しており、全体としては良好な下降形。Agtron49.0、47.9と重量減少率17.1%は深い焙煎進行との整合性が見られるが、味への因果関係は実飲後に評価する
焙煎メモ
火力メモ
画像読取では投入前後にガス0.5から5.0へ上昇し、約5分前後で4.0、約6分で3.5、約6分50秒で3.0、約8分前後で2.5、約9分50秒で2.0、約11分で1.5へ段階的に低下。細部時刻は推定。FC開始前から熱量を計画的に絞り、SC以降まで段階的に減火する構成
排気メモ
画像読取では序盤からFC直前まで排気2.0、FC開始付近の約8:58で排気4.0へ上げ、そのままDROPまで維持。FC以降の煙とチャフ排出を強める明確な操作
異常・気づき
ブラジル サントスNo.2を500gから414.7g、重量減少率17.1%まで焙煎。A 5:12、B 3:46、C 3:34。FC開始8:58、FC終了10:52、SC開始12:10、SC後22秒の12:32、224.3℃でDROP。前回誤って評価したプロファイルとは大きく異なり、総時間12:32で適度に進行し、C比率28.5%ながらSC直後で終了している。Agtron中央値は豆49.0、粉47.9で差は-1.1。豆測定値のばらつきも2.9に収まり、前回提示値より測定のまとまりが良い
総評
総評コメント
今回の正しいプロファイルでは、前回評価した15:58、C 33.0%の長時間焙煎ではなく、12:32、C 28.5%のよりコンパクトな設計。特にSC後22秒でDROPしており、深煎り領域には入れながらもSC後を長く引っ張っていない点が大きな特徴。Agtronは豆49.0、粉47.9、差-1.1で近接し、豆の測定レンジも2.9と比較的小さい。現時点では深めの焙煎としてバランスの取れた基準候補だが、FC直後のRoR挙動と実飲結果の確認が重要
次回改善
優先順位1として現プロファイルを大きく変更せず実飲評価を行い、豆Agtron49.0、粉47.9、重量減少率17.1%、SC後22秒という条件の味を基準化する。優先順位2としてFC直前からFC直後の熱量と排気操作を微調整し、FC直後のRoRクラッシュとリバウンドを小さくする。優先順位3として次回も同じAgtron測定手順を維持し、豆中央値49前後、粉48前後が再現するか確認する