UNZEN ROAST LOG
焙煎研究ノート
研究LOT:2025/09/28-01
親豆:735
明るい酸と香りを残すため、Cフェーズを短く仕上げた浅煎り。

この焙煎について
低めの投入温度から時間をかけて乾燥と褐変を進め、FC後は1分46秒で終了。グジらしい華やかな香りと明るい酸を狙った浅煎り設計。今後はFC前後の熱量をさらに滑らかに整え、甘さと透明感の向上を検証する。
基本データ
温度・時間
ABC焙煎メモ
雲仙麓珈琲では、焙煎をA・B・Cの3区間で記録しています。Aは「投入〜DE」、Bは「DE〜FC開始」、Cは「FC開始〜DROP」です。FC終了やSC開始も補助指標として記録し、Cフェーズ内の熱の入り方を検証します。
ABC重点
B後半からC序盤の熱量連続性と、浅煎りでの酸・甘さの両立
A|熱を入れる土台づくり
投入〜DE温度目安:129.5℃ → 150.9℃
目的:水分を抜きながら、豆の内部まで熱を入れる
低めの投入温度から穏やかに熱を入れ、表面の過加熱を避けながら均一乾燥を目指す
B|甘さと香ばしさの骨格づくり
DE〜FC開始温度目安:150.9℃ → 198.1℃
目的:メイラード反応で甘さと香ばしさを形成する区間
6分程度の長いBフェーズで褐変反応を進め、浅煎りでも甘さと香りの土台を形成する
C|味わいの仕上げ
FC開始〜DROP温度目安:198.1℃ → 206.0℃
目的:酸味・甘味・苦味・余韻を最終調整する区間
FC後1:46、13.7%で終了し、フローラル感と明るい酸を保持する
今回の狙い
Aで穏やかに乾燥させ、Bを長く取って香味前駆体を形成し、Cを短く抑えて明るい酸と香りを残す設計
ABC結果
A39.3%、B47.0%、C13.7%。ABC配分はAとBを重視しCを短くした浅煎り型。狙いは明確だが、Aがやや長く、Bも総焙煎時間の約半分を占めるため、熱量不足があると乾いた酸や甘さ不足につながりやすい。C時間そのものより、FC直前からC中盤にかけてのRoRクラッシュと終盤フリックが結果を左右する構成となった。
次回仮説
Aを4:40~4:55、Bを5:40~5:55程度へわずかに短縮し、FCを10:30~10:50に前進させる。FC進入時のRoRを急低下させず、FC後は増火せず自然に下降させたうえで、C1:35~1:50、DROP204~206℃を比較する。
環境
カッピング評価
実飲コメント
実飲コメント未入力。プロファイルからは明るい酸と軽い質感が予測される。一方、Bフェーズが長くC比率が低いこと、FC前後のクラッシュとフリックがあることから、酸がやや硬い、甘さが伸びにくい、後味がまとまりにくい可能性がある。味については実飲前の仮説であり断定しない。
RoR分析
序盤から中盤にかけて大局的には低下方向だが、滑らかな右肩下がりではなく複数の波打ちがある。8分以降はガス操作の影響と考えられる上昇と下降が目立つ。FC直前からFC後に大きなクラッシュが発生し、FC後半には明確な再上昇、フリックが確認できる。特に11分台のRoR低下後、12分台に大きく回復しており、Cフェーズの熱量推移は不安定。浅煎りとして酸を保持しやすい一方、FC前後の熱量不足と後半の追加加熱により、酸の尖り、甘さ不足、香味のまとまり不足が生じる可能性がある。
焙煎メモ
火力メモ
投入時ガス0.5。TP付近からガス2.0へ上げ、その後1.5、2.0と調整。中盤はガス2.0を維持し、終盤に1.5、FC直前付近で1.0へ減火。FC後は1.5へ戻し、DROP前に1.0へ再度減火したと画像から読み取れる。
排気メモ
投入時排気2.0。以後の明確な変更は画像上では確認できない。
異常・気づき
低めの投入温度129.5℃から開始し、TP1:02、DE5:04、FC11:08、DROP12:54。A39.3%、B47.0%、C13.7%で、AとBを長く確保し、Cを短くまとめた浅煎り設計。FC終了およびSC開始イベントは記録されていない。
総評
総評コメント
浅煎りとしてC1:46、13.7%、DROP206.0℃という終了設計自体は成立している。最大の課題はFC前後のエネルギー連続性であり、FC直前の早い減火によるクラッシュと、その補正としてFC後に熱を戻したことで生じたフリックが疑われる。DEからFCまで6:04、47.0%とBが長いため、明るさを残しながら甘さを得るには、B後半の熱量をもう少し安定させる必要がある。
次回改善
最優先でFC直前の減火時期と減火幅を見直す。ガス1.0への変更を現在より遅らせるか、1.5でFCへ進入し、FC後は増火せず段階的に減火する。次にBフェーズを20~40秒短縮し、FCを10:30~10:50程度へ前進させる比較焙煎を行う。Agtron、焙煎後重量、実飲結果を記録して評価を確定する。