UNZEN ROAST LOG
焙煎研究ノート
研究LOT:2026/07/29-01
親豆:761
SC後1分まで進めた、マンデリンらしい力強い深煎り。

この焙煎について
300gを投入し、227.0℃、13:38で仕上げた深煎り。重量減少率17.9%、豆Agtron中央値43.85。厚いボディとしっかりした苦味を狙ったロットで、FC前後の熱量変動は次回の改善対象として記録する。
基本データ
焙煎色|Agtron
豆の表面色と粉砕後の色を数値で記録し、焙煎プロファイル・重量減少率・実飲結果とあわせて検証します。
Agtron値は焙煎色の客観的な記録として使用し、単独で品質や内部の火通りを判定するものではありません。
温度・時間
ABC焙煎メモ
雲仙麓珈琲では、焙煎をA・B・Cの3区間で記録しています。Aは「投入〜DE」、Bは「DE〜FC開始」、Cは「FC開始〜DROP」です。FC終了やSC開始も補助指標として記録し、Cフェーズ内の熱の入り方を検証します。
ABC重点
深煎りに必要なCを確保しながら、FC前後の熱量変動を抑えること。
A|熱を入れる土台づくり
投入〜DE温度目安:154.3℃ → 150.0℃
目的:水分を抜きながら、豆の内部まで熱を入れる
TP後の熱量を確保し、焦がさず均一にDEへ到達させる。
B|甘さと香ばしさの骨格づくり
DE〜FC開始温度目安:150.0℃ → 197.2℃
目的:メイラード反応で甘さと香ばしさを形成する区間
FCまで4分台を確保し、メイラード反応による甘さとコクを形成する。
C|味わいの仕上げ
FC開始〜DROP温度目安:197.2℃ → 227.0℃
目的:酸味・甘味・苦味・余韻を最終調整する区間
FC後のRoRを緩やかに低下させながらSCを経由し、深煎りのボディと苦味を形成する。
今回の狙い
Aで乾燥を進め、Bで甘さとコクの基礎を形成し、CでSC後まで進めてマンデリンらしい厚いボディと深煎り感を作る設計。
ABC結果
A37.2%、B34.0%、C28.9%で、深煎りとしてCを十分確保した構成。時間配分自体は大きく崩れていないが、C前半でRoRがクラッシュし、その後SC前に持ち上がっているため、同じC時間でも熱の入り方は均一ではない。豆Agtron43.85と重量減少率17.9%から最終焙煎度は深煎り域に到達しているが、到達過程の滑らかさには課題が残る。
次回仮説
FC直前のガス減少量を小さくし、排気4.0への変更をFC開始後まで遅らせるか、ガス操作と30〜45秒程度ずらして行えば、FC後のクラッシュを緩和できる可能性がある。SC前のRoR再上昇を防ぐため、FC終了後の減火は反応が現れる前に計画的に行う。
環境
カッピング評価
実飲コメント
実飲コメント未入力のため評価保留。
RoR分析
DEまでは概ね低下傾向だが、中盤には細かな上下動がある。FC直前からFC開始付近でRoRが一時上昇し、FC後に明確なクラッシュ、その後10分台で回復が見られる。FC終了付近でも再度低下した後、SCに向かってRoRが持ち上がるフリック傾向がある。200℃以降は豆温表示が1℃単位となる影響を考慮する必要があるが、197℃付近から始まる変動と持続時間を考えると、表示仕様だけではなくガス・排気操作による実際の熱量変化も含まれる。DROP前は再び低下しているが、全体を通して滑らかな右肩下がりとは評価しにくい。
焙煎メモ
火力メモ
投入時ガス1.0付近から0.5へ減火し、TP通過後に3.0へ増火。その後2.5、3.0、2.5、2.0へ段階的に調整。FC前の約8分40秒付近で3.0から2.5へ減火し、FC終了付近で2.0へ減火している。
排気メモ
投入から排気2.5を維持し、FC直前の約9分20秒付近で排気4.0へ上昇。その後DROPまで4.0を維持。
異常・気づき
300g投入から246.3gで仕上がり、重量減少率17.9%。FC開始197.2℃、SC開始220.0℃、SC開始から1分後の227.0℃でDROPしており、明確な深煎り設計。豆Agtron中央値43.85も深い焙煎色を示す客観データとして記録する。
総評
総評コメント
DROP温度227.0℃、SC後1:00、重量減少率17.9%、豆Agtron中央値43.85から、狙った深煎り域への到達度は高い。一方、FC前後のRoRクラッシュとSC前の再上昇があり、熱履歴の滑らかさと再現性には改善余地がある。味はマンデリンらしい重いボディと苦味が予測されるが、甘さの停滞、ロースト感、後味の粗さについて実飲確認が必要。
次回改善
FC前の減火と排気上昇を同時に大きく行わず、操作を時間的に分離する。FC後のRoRを急落させず、SCに向かって再上昇しない緩やかな下降線を目標に再焙煎する。粉Agtronも測定し、豆Agtron43.85との色差を確認する。